セーリングの習得技能
11 天気図の見方 |
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ヨットに乗るときは、風の強さが一番気になりますが、みなさんは天気図や衛星写真、レーダー画像もご覧になっているこ とと思います。 天気図を見れば、おおよその風力・風向、降雨などが予想できます。では天気図の見方を解説します。 |
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① 風向を知る 高気圧の中では、風は時計回りに回りながら上空か ら地上に吹き下りています。一方、低気圧の中では、風 は反時計回りに回りながら、地上から上空に吹き上って います。 また、海上では風はほぼ 等圧線に平行に吹きますが 陸上では、 およそ30度くらい角度を持って吹きます。 高気圧なら等圧線から30度吹き出しますし、低気圧な ら30度吹き込みます。 私たちは海上でヨットに乗るので ほぼ 等圧線の方向に吹いていると考えて風向を予想し ます。 左図の鹿児島は高気圧の 圏内です。等圧線はほぼ 南北に立っています。時計回りに吹きますので、北また は北北西と予想できます。 北海道の稚内附近はどうでしょう。ここは低気圧圏内 です。等圧線は南北に立っています。風は反時計回り に吹きますので、ここも北風と予想されます。 ② 風力を知る 風速は、等圧線の混み具合(幅)で分かります。鹿児 島は等圧線の幅が広いのでヨットにはちょうど良い風が 吹くと思われます。 一方、北海道は等圧線がずいぶん混み合っています。 7、8メートル以上は吹くと予想されます。風速について は、気象台から出される風速予報もしっかりチェックして ください。 |
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③ 前線に注意しましょう |
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天気図の千島列島沖には低気圧から前線が出ています。前線には、温暖前線、寒冷前線、閉塞前線、停滞前線など があります。前線上は暖気と寒気がぶつかり合い不安定な気流が生まれるので注意が必要です。 中でも、特に寒冷前線に注意しなければいけません。ではどうしてでしょうか。下図で説明します。 |
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右図、温暖前線では冷気の 上に暖気がゆっくりかぶさるよ うに上昇していきます。比較的 幅をもって雨が降り、風の変化 は穏やかです。 |
しかし、右図、寒冷前線 では、暖気を押しのけるよ うに冷気が入ってきます。 狭い前線上で激しい上昇 気流が生まれます。突風 が吹き、場合によっては 落雷も起こります。 寒冷前線が接近してい るときにはヨットの出港は 控えましょう。出ている艇 は早めに着岸するように 心がけましょう。 |