セーリングの習得技能

 16 沈起こし  

 ディンギーは横だおしになったり、ひっくり返ったりするものです。横だおしになったり、ひっくり返ったりすることを、沈(ちん)といいます。 ディンギーの
艇体は十分な浮力を備えていますから、おちついて対処し、再帆走しましょう。

 沈をしたらヨットから離れてはいけません。必ず艇体につかまりましょう。艤装品や身につけていたものが流れても泳いでとりに行ってはいけません。
風下へ流されたものをとって、風上にあるヨットヘ戻るのはたいへんな体力が必要です。

 
    完沈の場合 ←図

  沈して、完全に逆さまになった状態を完沈(かんちん)いいます。 それに対して、90度真横
になり浮いている状態を半沈(半沈)といいます。完沈すれば、まず半沈にする作業が必要で
す。半沈までに船体を起こすと、次↓の作業をして、帆走出来る状態まで起こします。

 レース中に沈すると、順位を落としてしまいます。完沈すれば、レースに復帰する時間がかか
り、だいぶ順位が落ちます。

 ディンギーの艇種によっては、マストトップに浮体をつけて、完沈を防ぐことができます。
 

 

 半沈の場合 →図
 
1.  センターボードにつかまりガンネルに足をかけ
  体重をかけます。水の抵抗があるので初め艇は
  ゆっくり、ゆっくりおきあがってきますが、おきは
  じめると抵抗が少なくなるので勢いがつきます。
  体重のかけかたを加減しましょう。

2.  おこすときは、背から風を受けるようにします。
  顔の正面から風を受けているときに艇をおこすと、
  おこす勢いの方向と風力が一緒になりまた風下
  ヘヨットは倒れてしまうのです。

3.  艇がおきあがってきたらセンターボードに足を
  かけてうまくコックピットに乗り込みます。馴れて
  いなければ、完全に艇をおこしてから、風上舷
  またはスターンからはい上がるように乗り込みます。

   センターボードが十分に出ていないときはひき
  出すか潜って差し込みます。また、シートが体に
  ひっかかっていると、おこす動作のじゃまになり
  トラブルの基になります。また、カムクリートや
  艤装品にシートがひっかかっていないようにして
  その確認もしましょう。

4.  艇に上ったら、艇が走らないようセイルをシバー
  させ停止させます。

5. トラブル、流失物の有無を確認し、再帆走が
  可能ならば走ります。セルフベーラーがあれば
  作動させコックピットの水を非出します。
               出典・参考 ヤマハサイト
 
  動画 完沈からの沈起こし スナイプ  
  動画 半沈からの沈起こし シーホッパー  

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